整体りほいみ

わらび餅

夏の暑い日…
たま〜に、自転車でリヤカー
を引いたおっちゃんが、売り
にくることがあった。

値段も聞かずにポケットの中
の50円玉を差し出すと……
おっちゃんが何も言わず金属
のボックスから冷えたわらび
餅をプラケースに入れてくれる。

静岡方面では、いまだにそんな
光景が見られるという。

平安時代、醍醐天皇が好み
太夫(たゆう)の位を与えた
そうである。

山菜のわらびの根元から取
れる粉で作られていたので
「わらび餅」というそうだ。

ツルッとした食感と口の中
に広がるきな粉砂糖の甘さ
暑い夏の少年時代の思い出。